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国籍関連の手続

国籍とは

国籍とは、国家の構成員であることを示す資格です。各国の国籍法は、血統主義と生地主義の2つに分けることができます。血統主義とは、親がその国の国民てある場合に子どもにも国籍を与えるという考え方てす。これに対して生地主義とは、国内で生まれた子はすべてその国の国民であるという原則です。

血統主義

親の国籍を子どもが継承できるというものです。父親または母親が国籍をもっていれば子どもが国籍を継承できる場合には、父母両系血統主義といいます。
日本の国籍法では、「生まれたとき両親のどちらかか日本人であればその子どもは日本の国籍を有する」(国籍法第2条(出生による国籍の取得))と定められ父母両系血統主義を採用しています。
血統主義を取る国の多くが昔は父のみの血統を伝える父系優先血統主義でした。しかし近年は父と母両方の血統を認める父母両系主義の国がほとんどです。なお、中東などには今でも父系優先血統主義の国かあります。

生地主義

両親の国籍とは関係なく、生まれた国の国籍が与えられるものです。たとえは両親が日本人でも、アメリカで生まれたらその子どもは生地主義を取るアメリカの国籍法によってアメリカ国籍を与えられます。生地主義をとっている主な国は歴史的に移民が多いアメリカやブラジルなどです。親の国籍にかかわらす、その国で生まれた子どもはその国の国籍を取得できます。生地主義に併せて海外で生まれた自国民の子どものために血統主義も採用している場合があります。例えばアメリカは、アメリカ国内で生まれた子どもの場合には生地主義、アメリカ国外で生まれた子どもには条件付きの血統主義が適用されます。従って海外で生れた子供で、アメリカ人の両親から生れた子供は、父母のどちらかが子供の出生前にアメリカに居住していれば米国籍を取得できます。しかし親がアメリカ人と外国人の場合、子供の出生前にアメリカ人の親が15歳以上において最低5年間(5年間の内2年間は14歳以降)アメリカ国内に居住していなければ、子どもはアメリカ国籍を継承できません。

両方を採用している場合

伝統的には「血統主義」あるいは「生地主義」を取っていたのが、近代になってもう一方の考え方を補足的に採用するようになった国もあります。また、どちらの主義を採用しているにしろほとんどの国で例外があります。たとえば、両系血統主義の国も条件つきで生地主義を採用しているケース、逆に生地主義の国で血統主義による国籍が認められる場合もあります。
国籍法について、それそれの国は、基本的にはこの2つの主義に基づいた国籍法を採用していますが、併用や例外措置もあります。

2重国籍とは

1人の人間が各国の定める国籍法によって、出生時に2つ以上の国の国籍を持つようになったり、国際結婚の結果、配偶者の国の国籍も与えられた状態を重国籍といいます。
重国籍は多くの国で認められていますが、日本は基本的に重国籍を認めていません。そのため、出生・婚姻などによって20歳になる前に重国籍となった人は22歳までに、また20歳を過ざてから重国籍となった人は重国籍となった日から2年以内にどちらかの国籍を選択することになっています。(国籍法第14条(国籍の選択)参照)
ただし外国国籍の放棄手続きは当該国で有効な方法で行われるべきものですから、日本国籍を選択しても外国国籍を放棄したことにはなりません。